Café Rainbird Collection vol​​.​​2: Dreamscape Kinematograph

by Café Rainbird

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about

これまで動画で投稿した曲の総集編その2です。

ボーナストラックに以下を収録(一括ダウンロードすると入っています):
クリスタル(original ver.)
キメラとモノローグ(piano ver.)

credits

released April 30, 2017

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Track Name: 永遠の霧の都 / The City of Eternal Fog
朝、日が昇れば
ぼけた白の闇に
蒼い人影たち ゆっくりと浮かび出る

夜、日が沈めば
鈍い灰の闇に
人影もおぼろげな 永遠の霧の都


朝、目が醒めれば
不機嫌な喧騒が
通り過ぎていく音 石壁にこだまする

夜、目を閉じれば
暖かい静寂が
今日の夢に幕を下ろし 眠りへと誘う


昨日何したっけ? と聞けば
君は遠い瞳
気付いて僕ら苦笑する 朝霧煙るなか

明日何しようか? といえば
ため息ついて
夜霧に沈む街で ただ僕らは黙り込む

過去は記憶とともに
遙か彼方に去って
――掛け違えたボタン 元に戻らぬまま――

未来がくるのなら
多くを望みはしない
――ただ無限のロンド 終わって欲しいと願うだけ――


ずっと霧も晴れずに
何もかも変わらない
さて今度見るのは 何度目の夢だろう?

終わりがあるのなら
やさしく終わらせて、そう
まどろんで繰り返す 永遠の今日の日を
Track Name: 廃墟庭園 / Der Ruinengarten
崩れた庭園に花が咲く
白黒の花畑が
焦げた煉瓦の壁の上覆い尽くす

埋もれた庭園に鳥が啼く
古ぼけた(セピア)色の鳥たちが
土の下から美しい声でさえずる

そう、それはいつか見た風景
古い記憶の呼び声
忘れられた記憶たちが呼んでいる

壊れた庭園に風が吹く
野ざらしの石像たちが
今夜の風は冷たいと嘆いている

廃れた庭園に月が出る
蒼白く病んだ月影は
時の洗礼の傷痕を やさしく包む

そう、それはいつか見た夢
心の底のよどみで
想い出される時をただ待っている

寂れた庭園にふたりきり
僕らは途方に暮れながら
無限に広い庭園の出口探す

今夜も瓦礫の物陰で
静かにふたり眠る
夢の中
寝息立ててまた夢を見る

かつての淡い気持ちも
僕ら二人の心も
永い時の彼方で ほら風化する

それは灰色の夢
果てなき時間の迷宮
無数の記憶の残骸に埋もれゆく


廃墟の庭園で僕たちは
永久の夢見続ける
出口探してふらふらと
さまよい続ける
Track Name: 夕闇の迷宮 / Maze in Twilight
いつのまにか街は既に
夕闇の中に埋もれ
薄い影がせわしく街路(みち)を
通り過ぎていく

輪郭のぼけた猫が
会釈して路地に消える
音もなく なにもかもすべて
夕闇に沈む

赤橙色のガス燈が僕らを照らし
石畳に二つの黒い影が伸びる
めまい覚えた僕らは夕闇の迷宮で
黙り込んで ただ堅く手をつなぎ
歩き続けるだけ

今夜もまた 白い影が
宵闇にあらわれては
在りし日の幸福な時を
寂しげに語る

僕たちは耳をふさぎ
その脇を通り抜ける
朽ち果てた古い記憶に
呑み込まれぬように

時のある一点から記憶は途切れ
乾いた時間 記憶のない夢 繰り返す
ひび割れた鏡の中 僕たちが探すのは
自分の姿 現在の自分が
そこに映るはず

(少年は、人形遣いの少女に目配せして)
“――さて、もう生憎と夜。
この先を続けるには暗すぎますゆえ、
今宵はここまでといたします。
ご縁があればいつか続きを語ることもございましょう。
それでは、また――”

おしまいの後の夢を
僕らは見てるのかな
……とうにすべては終わってるのに?

僕らの記憶散らばる夕闇の迷宮
君と僕ふたり宵闇をさまよって
たとえ終わったはずの夢見てるだけだとしても
僕らは探す 記憶のかけらたち
夢が醒めるまで
Track Name: おもいだして / Forget me not
おもいだして おもいだして
暗く深い こころの底
その奥から 古い記憶
呼び起こしてほしい

それはまるで 遠い光
見えないまま 声もかれて
それでもまだ 呼び続ける
この手が届くまで

ねえ、私のことなど忘れてしまった?
月日の流れるままに?
あなたの記憶に見つけて
私をおもいだして

あの雨の日廃工場で
二人で見た暗い夢は
遠い遠い時の彼方
どこへ行ったのだろう?

薄汚れた機械の群れ
錆びた鉄と機械油のにおい
壊れかけた扉の奥
私はあなたに逢った

そう、覚えているのは あなたのことだけ
すべては無地のままで
空白の世界にさがして
私をおもいだして

――あなたしか私のこと知らないのに
記憶がないなら私の居場所はどこにあるの?――

澱んだ水 割れた硝子
雑音に似た 無為の時間
その先には 忘却だけ
静かに融けていく

私のこと忘れないで
このままでは消えてしまう
忘れないで 覚えていて
それだけでいいから

冷たい暗闇 ここには何もない
私の存在さえも
お願い ひとりにしないで
私を忘れないで

そう、あなたの記憶で
私を世界につなぎとめて
Track Name: Ghost Words
白い鴉 闇に融ける
移る意識 変わる姿

乾いた空気に響いた悲鳴は
この世に実体を持たぬ者たちの歌

巡る星を 墜とし笑う
甘い孤独 意味の飽和

誰にも聞こえず消えたつぶやきは
言葉の世界に囚われた人の詩

――崩れゆく意識で
文字の海さまよう
壊れゆく心に
懐かしい旋律――

誰かが誰かに伝えた言葉が
誰にも届かずにむなしく響いて
居場所を持たない架空の言葉は
すべてを忘れて後は朽ち果てるだけ
Track Name: フィラメント / Filament
“夢の中の眠りは”
“予定調和崩れて”

めくるページ
まだ閉じないで

つかの間の逢瀬
終わらせないで

“雨の降る夜は柔らかい灯で
うつろな闇を照らして”

“あふれる意味の中
ひとりきりになっても
寂しくないように”

“無為に長い時間に”
“物語は停まって”

これが流行の
恋物語なら

ふたりどこかへ
旅立つのに

“静かに手を取って
しっかり抱きしめて
優しく瞳みつめて”

“真夜中の寒さに震える指先を
そっと暖めて”

(Hum...)

意識で私をつかまえていて
虚空に拡散しないように

“透明な身体は
煤けた暗がりに
はかなく揺れる幻燈”

“ただ読者のもとに
せつない余韻を残していくだけ”

もしもできるのなら
貴方の想いで
虚構の檻を壊して

言葉で飽和した孤独な世界から
私を連れ出して欲しい――
Track Name: 錆びた青い鳥 / Rusted Blue Bird
月のない夜 想い出朽ちて
幾千の錆びた夢見る
砂時計が 永い時で満ちれば
何もかもが 錆びて動かない

古ぼけた風見鶏 嗄れた声で歌うよ
置いていかれた我が身嘆く
――記憶の片隅 遠い想い探すよ
見つからないあの恋は どこへ行ったのだろう?

ブリキの鳥はとうに飛び立ち
鳥籠の中は空っぽ
だから私 青い鳥を探すの
暗い森をひとりさまよって

錆び付いた大時計 ねじが切れて停まるよ
別れも告げず 夢に沈む
――永遠の時間に 心離れてしまう
貴方の顔ももう 忘れてしまったの

――思い出せない
Track Name: Icy Rain
今年最後の雨が降る
つめたい雨 凍える寒さ
土も 草も 家も 人も  
みんな凍り付くよ

今宵氷の雨が降る
零下の雨 触れる全てを
脆く割れて砕ける
硝子に変えるよ

-I see the rain, the icy rain-
かすれた雨音
-I see the rain, the glazy pain-
こわれた部屋に響いて

ね 窓の外は
熱の途絶えた世界
もう どこにもないよ
きっと 夢も願いも


絶え間のない雨が降る
凍てつく雨 静かに浸す
花も 鳥も 街も 歌も
みんな氷の下

終わりのない雨が降る
さびしい雨 濡らす全てを
冷えて枯れて乾いた
無色に変えるよ

-I see the rain, the icy rain-
かじかむ指先
-I see the rain, the mercy chain-
とざした部屋の片隅

ね 窓の外は
色の途切れた世界
もう どこにもないよ
きっと 恋も想いも


時間のとまった
君の欠けた部屋は
ひどく寒くて
何もできない

降り続く雨はずっと止まないで
何もかも冷え切ったままで
まだ今は待つことしかできないよ
この雨が終わるまで
Track Name: セイレーン / Seiren
暖かい微風が春を運び
凍てついた大地を静かにとかして
咲き誇る花たちは色鮮やか
灰色の風景を覆い隠して

あの綺麗な 彼方の幻影も
ほんの少し手を伸ばせば届きそうで――

だけど 

冷たいこの手で触れるすべて 
枯れて崩れていく 壊れていく
それゆえ哀れな私には
眩しい世界に触れられない


終わりなく広がるこの青空
濁りなく透明な色に染まって
この世界は何もかも美しくて
悩みなどないみたいに微笑みかけて

重い枷に囚われたままなら
いっそ一瞬の想いに身を任せたい――

だけど 

冷たい身体に触れるすべて
凍り砕けていく 壊れていく
それゆえ哀れな私には
やさしいあなたに近づけない


(ひとりきり 真っ暗な海の底で
 何も知らずに生きていれば
 ずっと静かに深い夢の中で
 やすらかでいられたのに)


陽が落ちた砂浜に 夜が訪れても
懐かしい静寂には戻れないまま
閉じ込めた感情がひどくざわついて
忘却の残り火が心焦がして

闇に叫ぶ絶え間ない波濤は
遠く 永遠のしずけさを待ち望んで――

夜ごと 誰にも出逢わぬ果ての海で
ひとり口ずさむよ 滅びのうた
哀しき魂の輝きが
燃え尽き やすらぎ得られるまで